東海地域では、2000年から2005年にかけて浜名湖直下を中心にプレート境界がゆっくり滑る「スロースリップ」という現象が発生しました。それと同時にフィリピン海プレート内部M2以上の地震の発生数が激減し地震活動が静穏化しました。今年に入ってスロースリップは止まったが地震活動の静穏化という異常は依然として続いています。スロースリップが発生した領域よりさらに深い部分では1年に2回程度の頻度で、短期的なスロースリップが繰り返し発生しています。
来るべき東海地震については、国土地理院はGPS(汎地球測地観測システム)によりほぼ1ヶ月間隔程度でのプレート境界の動きを監視しています。気象庁は数千分の1~1億分の1程度という超高感度の歪み観測によりリアルタイムでプレート境界の異常な動きをピンポイントで24時間連続しています。東海地方のプレート境界、今後いつ新たな展開が生じる可能性がり、東海地震の発生については、片時も目が離せないというのが現状です。