最近の西日本の地震活動を見ると、阪神・淡路大震災を引き起こした兵庫県南部地震(M7.3)に引き続き、鳥取県西部地震(2000年10月、M7.3)、広島県の瀬戸内海沿岸で平成芸予地震(2001年3月、M6.8)、福岡県西方沖地震(2005年3月、M7.0)など、M7前後の地震の発生が相次いで発生しました。これは歴史地震の事例や最近の観測・研究の結果から、今世紀の前半に発生が予想される東南海・南海地震など、南海トラフ沿いの巨大海溝型地震へ向けての先駆的な地震活動だと考えられています。
西日本では今後も東南海・南海地震の発生にいたるまでM7クラスの内陸直下地震の発生に十分な注意することが必要でしょう。東南海と南海地震は、ほぼ同時あるいは何時間、何日、何年かの間をおいて連動する傾向が知られています。そのため、一方の地震が発生した場合には、隣の震源域で間もなくもう一方の地震が連動的に発生することを念頭に入れて対応する必要があります。