震度とは、地震動の強さの程度を表すもので、震度計を用いて観測する。「気象庁震度階」は、ある震度が観測された場合その周辺で実際にどのような現象や被害が発生するかを示すものである。古くは現象から震度を決定していたが、近年は計測値から求められている。
1)気象庁が発表する震度は、震度計による観測値であり、表()に記述される現象から決定されるものではない。
2)震度が同じでも、対象となる建物、構造物の状態や地震動の性質によって、被害が異なる場合がある。この表はある地震が観測された際、通常発生する現象や被害を示していて、これより大きな被害が発生したり、逆に小さな被害にとどまる場合もある。
3)地震動は、地盤や地形に大きく影響される。震度は、震度計が置かれている地点での観測値であるが、同じ市町村であっても場所によって震度が異なることもある。また、震度は通常地表で観測する。中高層建物の上層階では一般にこれより揺れが大きくなる。
4)大規模な地震では長周期の地震波が発生するため、遠方において比較的低い震度であっても、エレベーターの障害、石油タンクのスロッジングなどの長周期の揺れ特有な現象が発生することがある。
5)この表は、主に近年発生した地震の被害事例から作成したものである。今後、新しい事例が得られたり、建物、構造物の耐震性の向上などで実状と合わなくなった場合には、内容を変更することがある。
参考文献 目で見る木造住宅の耐震性 宮澤健二編著 東洋書房