針葉樹 マツ科
カラマツ 北海道から本州北部、中部に分布。人工林として北海道、東北、本州中部の寒冷地などが主産地。日本では唯一の落葉針葉樹。樹高は20m程度。
アカマツ 北海道南部から四国、九州まで分布。常緑高木で樹高は35m程度。
エゾマツ 北海道に分布。常緑高木で樹高は40m程度。トウヒ属なので他のマツとは性質が異なる。
どこにでもある身近な材として親しまれてきたマツですが、近年はマツクイムシなどの虫害の被害が著しく、標高の高い地域以外のマツの多くは被害を受けました。
カラマツは生長が遅く、戦後に大規模な造林が行われました。その材が伐採期をむかえ、使用するのに手頃な材となっています。以前は乾燥すると狂うので敬遠されていましたが、脱脂乾燥技術の開発によって、床材などの商品が開発されています。
アカマツはヤニを多く含むので、手の触れる柱などではなく、梁材として用いられてきました。堅く、ねじれるクセがありますが、強度があり、古民家の丸太梁に用いられている多くはこのアカマツです。最近ではカラマツ同様脱脂乾燥し床材としても用いられています。
エゾマツは北海道の主要樹種であり、その白くて目の詰まった木肌が好まれ、主に北海道内で用いられてきました。ただやわらかく、白蟻に弱いので、内装材や下地材として用います。最近では輸入材におされ需要が減り、残材の多くがチップにされています。