建築的な住宅の種類は色々ありますが、各々に長所短所があり、これらを全て自分で決めるためにはかなりの専門的知識を必要とします。構造や構法を全て決めた上で家づくりを誰かに依頼する、ということは現実的ではありません。実際には、「誰に頼むか」によって、そこが採用している幾つかの構造や構法から選択せざるを得ず、「誰に頼むか」が最重要課題となる訳です。
住宅のつくり手は主に、「ハウスメーカー」、「工務店」、「設計事務所」に分けられます。各々得意不得意分野があり、また同じ業種の中でも、特に工務店や設計事務所は千差万別です。住宅のつくり手選びのポイントは、その作り手がどのような住宅を作っているのか、そして自分が望む住宅とマッチするか、を見極めることが何より重要ですが、それを一から捜すことは至難の業ですので、分類が可能な幾つかの項目をあげてみましょう。
住宅を買うのか、建てるのか、という意識や感覚は、住まいづくりにおいてはとても重要で、いわゆる自由度もこれに比例します。環境問題や高齢者問題等、つくり手の社会問題に対する意識や情熱といったものも、住まいづくりの満足度を左右する一つの要因と言えるでしょう。また、顔の見える家づくり、近くの山の木による家づくりなどの、あるテーマの基に集まった活動グループや、登録している設計者や工務店の中からつくり手を選ぶ仲介グループなど、工務店や設計者が集まった活動グループの窓口もあります。さらには、建売住宅、注文住宅という供給方法による違いもあり、建売住宅は「買う」、注文住宅は「建てる」ことになります。